国宝 大崎八幡宮
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03号
鳩の声
【写真】八幡さま便り03号「年の内に春はきにけり一年を こぞとやいはむ 今年とやいはむ」
普通は陰暦1月になって立春を迎えるが、12月中に迎えたから詠んだものである。大晦日を境として、元旦から新年とする上からは、12月は旧年である。同じ一つの年の新旧いずれに呼べばいいのか、この和歌の作風の表現には微笑を誘う。要は単純に立春を迎えた喜びを歌に詠んだわけである。
しかし、鳩の子等は喜んでなぞいられない。年間の最大の「正月行事」そして立春前日の「節分祭」の諸準備のため餌を啄む暇などない。ゆっくり空を羽ばたき、肥えるのは2月の「紀元祭」や「祈念祭」を迎える頃である。
さて、地球的規模で環境問題が取り上げられているが、ここ仙台も都市化が進み、樹木が減少している中、「杜の都仙台」の由来について遡ってみると、まず藩祖政宗公の積極的な植林奨励によって展開されている事を知った。杉の種子は遠く紀州熊野から移入し、松の実は遠州浜松から求めて広く植栽したという。政宗公が仙台を開府した時、城下は全く風雪を防ぐ1本の樹木もなかったが、その後、侍屋敷が多く配置され、その建坪は二百坪以上の広さを有し、居久根(いぐね…屋敷まわりの森)を築き、緑地保全を推進したようだ。そして、仙台開府後は城下の各町々には、神社寺院が計画的に建てられ、各境内には自然樹木が生い繁り、まさに「杜」の字そのままの森林をなすこととなった。
そもそも、2月の「節分祭」から9月の「例大祭」までの間境内が参拝者で賑わうような祭りはないものかと、との発想で生まれた「皐月祭」。大植木市等の各行事、また露店もでて風薫る初夏を満喫できる楽しい祭り、と好評である。
今となっては「杜の都仙台」の由来と八幡様を分かち難く、各実ともに繁ぐ祭典となったように思う。今後も大いに、この祭典を育て盛り上げて行きたい、との「鳩の声」が聞こえてくる。
(平成6年12月)
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